ARCHITECTURE THAT BLENDS WITH ITS LANDSCAPE

風景と溶けあう建築
自然光と湧水を取り込んだ高齢者福祉施設とスケートセンターの地域複合施設(B4 糸井梓)

山梨県北杜市小淵沢は標高700-1200mの山間部に位置し、過疎化と高齢者人口の増加が問題となっている。一方、小中学校のクラブ活動に利用され、地域にとって不可欠な施設である八ヶ岳スケートセンターは、アプローチが不便であること等から一般の利用が少なく、閉鎖が検討されている。こうした状況を踏まえ、本計画では、不足している高齢者のための福祉施設を、近隣の商業施設とスケートセンターを結ぶ位置に計画することにより、人の流れを形成しながら、同地域を永く利用できる場所として甦らせる提案を行う。デイサービス、町民のリハビリ・栄養指導を行う健康保健センター、地域のスポーツ・研修を通じて世代間交流を行うスケートセンターからなる複合施設である。設計においては、スケートリンクでの人の動き、リンクに面する起伏のある地形、その周りを一周する道や森の小道からの眺めに着目し、地形に沿って高さの異なるボリュームを配置し、その空間を緩やかなスロープで繋げている。スロープは1階部分でスケートリンクの向きと並行しながら、2階部分では壁やデッキが周囲の地形や森の小道と呼応する構成となっており、周りからの人々の流れを引き込んでいる。また、縄文時代から人々の水源として使われてきた湧水と柔らかな自然光を取り込み、外部の自然環境と調和させた計画とすることで、この街の良さを発信しながら、地域の高齢者と子どもたちが交流できるような福祉施設を目指した。(JIA 第28回 長野県学生卒業設計コンクール 大学の部 奨励賞受賞/全国合同卒業設計展「卒、19」西田司賞受賞)

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