the design of tsuke-shoin in unpankyo

晩年,書の手習いに一日の半分を費やしたという建築家・白井晟一の書堂「雲伴居」の書斎に設けられた付書院の意匠に対する筆者の考察を紹介した。「書く」という行為と建築空間との関連は,これまであまり意識されて来なかったが,日本建築史における代表的な住居様式である「書院造」には,その原形に「書く」という行為の場所が含まれ,また名称自体にも直接的な関連が存在しており,『法然上人絵伝』に見る出文机の空間は,日本の生活空間の原形的な意義を持ち得るものと考えられる。

羽藤広輔:白井晟一の書堂「雲伴居」の付書院について,NPO 木の建築,第43号,木の建築フォラム,pp.52-55,2016.9

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