Cultural succession facility mixed old and present

昔と今を混在させた文化継承施設 (「建築設計製図第Ⅴ」提出作品 / B4 酒井禄也)

昔から和紙が作られてきた「紙のまち」、愛媛県四国中央市川之江町を敷地とし、利用者の減少している郷土資料館と図書館の間に施設を計画することで、2つの既存建築を生かしながら周辺やまち全体を活性化するプロジェクトである。
現在、製紙工場や製紙所は海岸沿いに追いやられ、また、和紙は伝統工芸品として「展示ケース」に閉じ込められてしまっている。これらの状況を踏まえ、本計画では、木から和紙を製造する工程や和紙を使った様々な作品制作の工程を、起伏に富んだ地形の中で、体験しながら学習できる空間を提案し、生活の中に溶け込んだ紙の文化を再生することを目指している。
上記の工程体験の空間では、外部空間を積極的に活用しており、また、遠方に見渡すことのできる町の象徴的な風景(城、工場)への軸線を持ったボリュームを配置することにより、町全体へ開かれた施設となるように計画している。
現在の町に馴染みつつ、新たな和紙文化のランドマークとなるこの建築の存在が、昔のものを学び、今とこれからを考え直すきっかけを与えるものと考えている。

酒井メインパース小

周辺模型小

酒井 メイン模型1

酒井 メイン模型部分1

酒井小パース小