study on modern architecture 01

研究室で「八ヶ岳高原音楽堂」(1988)を訪問し、演奏会の鑑賞とともに、建築の見学を行った。同建築は、吉村順三(1908−1997)の晩年の作品であり、六角形をモチーフにした構成が平面計画を特徴づけている。ホールでは、多様な使用形態が可能となるように、吉村によってデザインされた折りたたみ椅子が用いられている。「必要なときに、必要な数だけ取り出して使える日本の座ぶとんは、昔の人々の残してくれた素晴らしい生活用具だと思います」(『吉村順三・住宅作法』1991)という吉村の伝統的生活空間に対する考えがうかがえる。

音楽堂2

音楽堂1

音楽堂3