study on modern architecture 02

研究室で「歓帰荘」(1938)の見学会を行った。同建築は、白井晟一(1905−1983)の実質、処女作にあたる作品であり、初期の作風を読み取ることのできる貴重な遺構である。白井はこの建築の発表に際し、「禅刹の静溢、日本民家の素朴重厚さを心として造ったが、フランス、ドオルドオニユ県にあるモンテエニユの城邸を参考にした」(『建築世界』1938.6)と説明しており、世界の古典を自分のものとして捉えようとする後年の伝統に対する姿勢が、すでにここでもうかがえる。(本見学会はオーナー様のご厚意によるものである)

歓帰荘1

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歓帰荘3