CROWDED VOID

ひしめく空箱(卒業設計/B4 松本健太郎)

岐阜市は人口40万人を超える比較的規模の大きな都市であるが、中心市街地の衰退、人口減少と高齢化への対応など様々な課題を抱えている。現在、岐阜市では新市庁舎の建設が予定されており、同敷地に隣接する、2015年に建設された市図書館複合施設「ぎふメディアコスモス」とともに、新たなにぎわい空間の創出が期待される一方、これまで中心的役割を果たしてきた岐阜駅や柳ヶ瀬商店街とのつながりの希薄さが懸念されている。そこで本計画では、既存市民会館が立て替え時期を迎えたことを踏まえ、現市庁舎跡地を芸術文化施設と緑あふれる広場として活用し、中心市街地の活性化を目的とした提案を行う。全体の計画として、隣接する街区の特性を踏まえ、敷地周縁部で、細やかなボリュームを配置しつつ、敷地中心部に向かうに従って徐々にそのボリュームが複合し、気積の大きな劇場空間を構成する方法をとっている。設計においては、建築空間と広場空間の関係互いにヒエラルキーのない関係を創り出すことによって、訪れた人々が思い思いに動き、多様な芸術文化活動に触れ合える空間を構成している。それぞれの空間には、できるだけ単一の機能を与えないようにし、多様な活動に対応可能とすることで、建築空間も含め、敷地全体が広場のような場所となることを意図した。(JIA 第27回 長野県学生卒業設計コンクール 大学の部 奨励賞受賞)

図面1 研究室HP用 松本

図面4 研究室HP用 松本

図面2 研究室HP用 松本

図面3 研究室HP用 松本

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