STARE AT THE COMMERCIAL SPACE FROM THE EYEGLASS FRAME STORE

眼鏡枠店から商空間を見つめる
インターネット時代における実店舗の可能性(卒業設計/B4 牧田桃香)

EコマースやSNSによる集客活動が盛んに行われている昨今、物理的な店舗の存在意義が問われている。市場が成熟し、既に必要な「モノ」はほとんど手に入った生活者の関心は、「モノ」の所有欲を満たすことから、経験や体験、思い出づくり、人間関係、サービスなどの目に見えない価値である「コト」に移行してきており、生活者にモノを必要としてもらう為には、モノとコトを比較するのではなく、コト(経験・体験)を豊かにする手段としてのモノの価値を強調、提供していくことが必要である。そこで本計画では、松本市で眼鏡枠を製造・販売している工場兼店舗のリノベーションを通じ、現代における実店舗空間の向上を目的とした提案を行う。また、同店舗が入居する建物全体も計画の対象とし、ものづくりという共通性を持った様々な店舗が集まり、作り手と使い手がつながるような空間とすることを目指した。設計においては、扱う商品や既存建物を活かしつつ、視覚・触感に訴えるように什器を配置することで売買を超えた店舗空間を創出している。また、商品に関連して行われる制作体験のワークショップ等、各種のイベント開催も踏まえた空間の提案を行っており、コトとモノの多様な関係を生み出す空間を意図した。

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