Forming the sixth industry in cooperation with a elementary school

小学校と連携した六次産業の形成
(「建築・デザイン工学設計製図Ⅲ」提出作品/B4 窪田壮浩)

少子高齢化問題によって児童数が減少し、多くの小学校が統廃合されてしまったため、使われなくなってしまった小学校は全国的に多数存在する。本計画で対象とした長野市立豊野東小学校も、児童数の減少による空き教室がいくつかあり、いずれは統廃合されてしまうかもしれない小学校であった。そこで、小学校の機能を縮小させながら、増改築を通して農産物の生産や加工、販売を行う施設を入れ込んでいくことによって、小学校と産業施設の複合施設にするというのが今回の提案である。具体的には、農産物の加工工場やジャム作りの体験ができるキッチンスタジオ、カフェなどを併設し、児童の安全を考慮して動線が交わらないように配置計画を行った。また、学校建築というある程度決められた形式の躯体のなかで、床を抜いて開放的な温室空間を計画し、そこを小学校と産業施設の両方に開放された空間にすることで、子供たちが農産物の生産や加工を手伝うなど、互いに交流し合える場を設けた。農産物の生産→加工→消費という一連の流れが、小学校という学びの場で子供たちが関わって行われることで、持続的に文化の継承が行われるような施設を目指した。

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