the theory of tradition in the written works of architect, seiiti sirai

1950年代伝統論争において注目されたエッセー「縄文的なるもの」(1956)を中心に語られることが多かった白井晟一による伝統論について,白井の著作や対談記事を網羅的に見直すことにより,その変遷や真意を明らかにした。1950年代に語られた白井の主張の要点は,縄文文化の賞賛ではなく,創造の主体として伝統に臨む際に,地域的由来や形象によらずに,対象の潜在力を普遍的に捉えるということであった。

羽藤広輔:建築家・白井晟一の著作にみる伝統論,日本建築学会計画系論文集,第80巻,第712号,pp.1411-1418,2015.6

https://www.jstage.jst.go.jp/article/aija/80/712/80_1411/_pdf